2003/10/11(土)更新229回目
『別れた彼女との再会』 |
数日前、友達と一緒に名古屋駅に服を買いに行っていました。しばらくお店を回った後、友達と食事をし、名古屋駅のデパート前を歩いていると、兄さんの腕を突付いてくる人がいました。「誰だろう?」と思い振り返ると、2003/01/28(火)更新134回目『彼女との別れ』の日記で書いた、兄さんが別れた彼女でした。
友達にデジカメに残っている画像を見せると、”色白いし、育ち良さそうな感じだよね。お嬢様系って言うか、なんか、癒し系って感じじゃない?凄くカワイイ!”と言われた自慢の彼女だったのですが、兄さんが好きなまま別れたせいもあってか、また一段と可愛くなっていたように感じました。
元彼女:「やっぱり、ユウちゃんだ(兄さんのこと)。何となくそんな感じがしたの」
兄さん:「お〜何してるの?ビックリしたよ!」
元彼女:「残業で仕事が遅くなって、会社の鍵を締めて今帰るところなの」
兄さん:「月初めは残業が多かったのは覚えているけど、中旬くらいになっても帰りが遅くなることがあるんだね!お疲れ様」
元彼女:「色々と仕事が多くて、最近は帰りが遅くなることが多いの」
兄さん:「そうなんだ。あっ、まだご飯食べてないよね?これから一緒にご飯食べに行こうよ!」
元彼女:「う〜ん。でももう遅いジャン。終電なくなっちゃうよ?」
兄さん:「まだ二時間くらい時間あるし、大丈夫だよ!お茶だけでも良いから、とにかくどっか行こーぜ!」
元彼女:「そうだね。お茶くらいだったら良いよ」
彼女はトヨタ自動車系列の会社で働いているのですが、残業で遅くまで会社に残っていたらしく、仕事を終え帰る途中とのことでした。本当の偶然の再会でした。現在の彼女の状況が気になったので、友達に事情を話し、とりあえずお茶に誘いました。
名古屋駅の近くにあるカフェに向かったのですが、一緒に歩いている間、別れてだいぶ時間が過ぎているためか、精神的にも実際の距離的にも、兄さんと元彼女との間に微妙な距離があり、『俺達はもうあの頃とは違うんだな。。』ということを実感しました。
そしてお店に入り、一緒にケーキ&紅茶を食べながら、お互いの近況について話しました。
兄さん「なんか元気そうだね。肌の調子も良いみたいだし、安心したよ」
元彼女:「そう??肌の調子にはムラがあるんだけど、最近はたまたま良いだけなのかも」
兄さん:「そうなんだ。最近は楽しくやってるの?そう言えば、夏休みはどっか行った?」
元彼女:「東京に行ったくらいで、他には特に行っていないよ」
兄さん:「そうなんだ。でも、俺も同じだったよ。ホームページの更新ばっかりやってたから、夏休みは何処にも行かなかった。お互い、夏休みを無駄にしたね〜」
元彼女:「て言うか、私にはもう夏休みなんてないし(笑)」
兄さん:「あっ…そうだね(笑)。俺が学生だから、同じ感覚で見ちゃった。ゴメンね(笑)」
元彼女:「も〜う(笑)。学生は羨ましいな〜。私も学生時代にもっと色んなことやっておけば良かったな。社会人になると、全然暇がないよ」
彼女は短大に通っていたのですが、既に卒業して働いています。付き合っていた頃の楽しい思い出が頭の中に残っていたせいか、兄さんと同じ学生であるような感覚になっていました。
それで、彼女にも夏休みがあったと思い、こんな会話になってしまいました。会話が弾んできて、少し堅かった彼女の顔に笑みが生まれました。彼女の笑顔を見れて、ホッとしたと言うか、純粋に嬉しかったです。
彼女の笑顔が見たかったから、彼女を少しでも楽しい気持ちにしたかったから、兄さんはいつもの3倍以上の明るさで接していました。だから、笑顔が見れて本当に嬉しかったです。空気がだいぶ和んできたのを感じて、また兄さんは話を続けました。
兄さん「やっぱり、毎日決まった時間に仕事があるわけだから、自分の思うようにはいかないよね。大変なんだろうな〜」
元彼女:「うん。だから、学生を見ているととても羨ましいよ」
兄さん:「そう??と言うか、誰を見ていてそう思うの?(笑)」
元彼女:「ユウちゃんとか(笑)」
兄さん:「え〜俺も結構忙しいんだぞ〜(笑)。俺はホームページ運営を仕事としていくつもりだから、マウス操作をやらないわけには行かないし、ある意味”職業病”だから腱鞘炎だって治りそうにないしね。楽して何十万も稼げるわけないじゃ〜ん(笑)」
元彼女:「まぁ、そうだよね。でも、学生は自由な時間があって良いよね」
兄さん:「はぁ〜まだ分かってくれてないんだね。意外と大変なんだぞ〜(笑)」
彼女と付き合っていた頃みたいに、お互いに冗談を言い合って楽しい時間を過ごす事ができました。でも、お店に入ったのが22時くらいだったので、彼女と話をできる時間はあまりなく、残されている時間がとても気になっていました。
名古屋駅まで車で来ていれば良かったのですが、友達と一緒だったために友達に合わせ、今日は電車で名古屋駅まで来ていました。だから、どうしても終電までには話を止めて帰らなければなりませんでした。
時間も残り少なくなっていたので、一番気になっていたことを聞いてみる事にしました。それは、”今の彼氏とはどうなっているのか?”ということです。別の言葉で言い換えるのであれば、”兄さんと付き合っていた頃よりも、彼女がずっと幸せであって欲しい”ということを確認したかったのです。また自分が傷付くかもしれないと少し不安を覚えながらも、会話を続けました。
兄さん:「そう言えば、今の彼氏とは楽しくやってる?」
元彼女:「う〜ん、相手の仕事が忙しくてなかなか会える時間はないけど、楽しくやっているよ」
兄さん:「そう。。幸せそうで安心したよ。もっと都合が合ってたくさん会えたら良いのにな!」
元彼女:「うん。そうなの」
兄さん:「俺は、Kといる頃もホームページ作成にばっかり熱中していて、ちゃんとKの相手をしてあげることができなかった。それは今でも凄く悪かったと思っている。だから、Kが俺と別れたことはとても良かったと思っているんだ。俺は今でもホームページ作成に熱中している状態だから、あのまま付き合っていても、俺はKりと一緒に過ごしている時間の大切さに気付かず、Kの大切な時間を奪っていただけだと思うしね。今日、Kと会ってみて、顔色も良さそうだし、生活も落ち着いているみたいだし、とてもホッとしたよ」
この言葉は兄さんが本当に感じていたことでした。彼女と付き合っていた頃は、彼女と一緒にいる時でも、ホームページのことが気になっていました。また、兄さんとKの将来のためにと思い込み、ホームページ作成に集中している状態だったから、おそらく、彼女と付き合い続けていたとしても、兄さんは彼女と過ごす時間の大切さに気付かなかったと思います。
でも、本当は一緒にいて欲しかった。今はこのことに気付いているから、ちゃんと付き合っていける自信はある。だから、この言葉は兄さんの精一杯の強がりでした。。
兄さんにはこの彼女と別れてから、心の底から好きになれる人はまだ現れていません。言い換えれば、本当に信頼できる人、つまり、自分の全てをさらけ出せる相手がいないんです。外見的な好みから好きなろうとした人はいます。
でも、兄さんにとって”信頼関係”というものがとても大切だから、相手に本当に心を許せるようになるまでにはかなりの時間がかかります。そういう意味で、兄さんの中では、この彼女を超える人はまだ現れていないんです。
だから、本当はまた付き合いたい。でも、今の彼女の幸せな状況を考えると、その気持ちを伝える事はできませんでした。精神的に満たされている彼女に、今、兄さんが問題の種を蒔くことはできませんでした。兄さんは、『Kがいなくなってとても寂しい。俺とまた付き合ってくれないか』という言葉をグッとこらえ、いつも以上に明るい自分を保っていました。
その後もしばらく話していましたが、終電までの時間が残り少なくなってきたので、一緒に電車で帰ることにしました。カフェの会計の時に兄さんが2人分のお金を出すと、彼女が「いくらだった??」と聞いてきました。
彼女と付き合っていた頃はホームページからの収入がかなり少なく、外食をした時や出かけた時はよく割り勘にしていました。だから彼女は、この時も割り勘にしようと思ったのでしょう。
兄さん:「お金はいいよ。誘ったのは俺だから、俺が出すよ」
元彼女:「えっ…本当によいの?前はいつも割り勘にしていたのに、珍しいじゃん(笑)」
兄さん:「いや〜今は俺、Kと付き合っていた頃と違ってお金あるしね(笑)。だから、お金は本当にいいよ」
元彼女:「ありがと〜☆」
兄さん:「どういたしまして。付き合っていた頃にお世話になったお礼だよ(笑)」
付き合っていた頃は、この彼女は、精神的な面で兄さんを凄く支えてくれました。もしかすると、どんな時でも兄さんの価値を認めてくれた彼女がそばにいたからこそ、今の兄さんがあるのかもしれません。
だから、少しでも彼女に恩返しをしたいという気持ちは、彼女と別れてからもずっと持っていました。お金で実現してあげられることなら、本当は彼女の希望を何でも叶えてあげたい。でも今は、一緒に旅行に出かけたり、デートしたりという事ができる関係じゃない。どうしようもならない状態なんですよね。
たまたま電車の席が空いていたので、2人で一緒に座りました。この時には、今日偶然であった時のような”兄さんと元彼女との間にある微妙な距離”は既になくなっていた様に思います。実家に帰ってきたような感覚になって、何と言うか、とてもホッとしました。
彼女の手の中指にある”ペンだこ”を話題にして、彼女の手を触りました。それをキッカケにしてずっと手を握っていたかったけれど、『もう俺達は別れたんだ。Kの幸せを邪魔しちゃいけない』と自分自身に言い聞かせ、手を握るのを止めました。。
彼女が降りる駅が一つ一つ近づくにつれて、だんだんと寂しさが強まっていきましたが、それを相手に悟られないように必死に我慢しながら、彼女と話をしていました。そして、とうとう彼女が降りる駅に着いてしまい、彼女は『バイバイ』と兄さんに手を振り降りていきました。電車を降りて追いかけていきそうになりましたが、それは我慢しました。
そして、兄さんが降りる駅に着き、兄さんも電車を降りました。もうバスがなかったのでタクシーで帰ろうかと思ったのですが、何となく歩いて帰りたい気分だったので歩いて帰ることにしました。歩いて帰っている途中、彼女からメールが入ってきました。
『さっきは、ケーキをご馳走してくれてありがとうね(^-^)』
今日、彼女が少しでも喜んでくれたことが分かって嬉しかったです。家に帰ったあと、かなりの寂しさ&孤独感を感じましたが、彼女が喜んでいた顔を思い出すと、次第に気持ちが和らいできました。
この先、もうこんな偶然はないと思いますが、彼女と別れたあと、こうやって久しぶりに彼女と再会でき、二人で楽しく会話ができる時間を得られた事をとても嬉しく思いました。彼女には本当に幸せになって欲しいと思います。
兄さんの日記を読んで下さっている方の中には、彼氏&彼女、夫&奥さんがいる方がいらっしゃると思います。付き合いが長くなると、兄さんのように、相手と一緒にいる時間の大切さ・存在の大切さを忘れてしまいそうになることがあると思います。兄さんのような後悔をしないためにも、自分が愛する人と過ごす時間を大切にしてあげて下さいね。失ってみた時に初めて気付くようでは悲しいですから。
ということで、今日・明日と連休なので、彼氏・彼女、夫&奥さんと何処かに出掛けるようにしましょう!(笑)。今週が無理な人は来週でも良いです。大切な人と一緒に過ごす時間は、お金や仕事などには換えられませんからね!”兄さんの切実なお願い”ということで、ぜひ一緒にお出かけして下さい(笑)。
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