2004/11/28(日)更新328回目
会社を経営するということ |
前回の日記では、新・金持ち兄さんのデザインをどちらにした方が良いのかについて、多くの方に貴重なご意見を頂くことができました。ご意見を下さった方、どうもありがとうございました。時間が追いつかず、まだ全ての方に返信ができておりません。順番に返信していきますので、もうしばらくお待ちくださいね(*^^*)。
さて、兄さんはネットと株式投資で稼いだお金をもとに会社を設立して、10月、11月と会社を経営してきたわけですが、今日の日記では”会社経営とは、実際どういうものなのか”を自分の感じた事をもとに皆さんにお伝えしたいと思います。
”会社社長”これを聞くと、多くの方は『時間に自由がきく』『お金をたくさん持っている』『あまり仕事をしなくても多くの収入が貰える』など、明るい派手なイメージを抱くかもしれませんが、兄さんに限って言えば、全然そんなことはないです(;^_^A。
まず、時間についてですが、個人事業主(自営業)として稼いでいる時よりも、時間の自由は利かなくなりました。その理由としては、会社経営に関わる色々な手続きが発生してきたことが挙げられます。
従業員を雇用する時には、健康保険、厚生年金、雇用保険、労災保険の手続をするために社会保険事務所等に行かなければなりませんし、従業員の出勤管理や給与計算といった作業も発生します。これらは兄さん一人で自営業としてやっている時には、やらなくても良かったことです。
個人事業主の時には、『売上=兄さんのお金』となり、兄さんは国民健康保険と国民年金を払えば良いだけなので、手続は近くにある役所や郵便局に行けば完了しました。
それが今では、『売上=会社のお金(兄さんのお金ではない)』となり、健康保険と厚生年金の手続は社会保険事務所へ、雇用保険と労災保険はまた別の所へ行く必要があり、売上を拡大させる事(サイト作成等)とは関係のない事に必要な時間が増えました。
社会保険の手続には”期限”というものが設定されていますから、サイト運営が終わってからにするとか、時間の空いてる時にするとかいう後回しはできません。こういった事から、個人の時よりも、時間の自由は確実に利かなくなったと思います。
続いて、お金に関してですが、兄さんの収入は個人事業主の時よりもかなり減りました(T-T)ウルウル。”法人”という兄さんの子供のような存在ができた上に、さらに従業員を2人雇用したのですから、当たり前と言えば当たり前なのですが、想像していた以上に低い給与になったので結構なショックがありました。
…と、上のように書かれても、よく意味の分からない方もいるかと思いますので、どうして給与が低くなるのか詳しく説明をしたいと思います。
- ■個人事業主(150万円の売上があった場合)
- 売上:150万円−経費:20万円=利益130万円
兄さんの収入:130万円−(国保+国民年金)=自由なお金1,232,100円
■法人(150万円の売上があった場合)
- 売上:150万円−経費(給与除く):20万円=利益130万円
従業員:223,134円×2人=446,268円
<内訳>
給与:20万円
健康保険(会社負担分):8,200円
厚生年金(会社負担分):13,934円
労災保険(会社負担分):1,000円
※余談ですが、上を見てもらえば分かるように、正社員として働いている方は、実際に受取る給与20万円にプラスして、会社から23,134円の補助を受けているようなものです。『フリーターは損!保障がない』とか言われる理由は、主にこれにあります。
以前、兄さんがアルバイトをしていた時に『手取りの収入が減るから、社会保険は付けなくても良いよね?』とバイト先の店長に言われ、その時は『それは嫌だなぁ』と浅はかに考え納得してしまい加入しませんでしたが、今思えば大きな損をしてしまいました。なんだか、『ダマされた〜』って感じです(笑)。
現在、正社員として働くか、フリーターや派遣社員として働くかどうか迷っている方、また、社会保険に加入するかどうか迷っている方は、上に書いた事を十分に考慮した上で決断して下さいね。会社側からすれば支払が増えるので嬉しくないですが、従業員側からすればこれは大きな特典だと思います。
ですから、『社会保険は加入する?』と聞かれたら、大きな声で『”もちろん”加入します』と答えてあげましょう(笑)。
利益:130万円−従業員支払:446,268円=853,732円
853,732円を法人と兄さんで分ける。分けたお金の中から、兄さんはさらに社会保険料を引かれる。
…どうでしょうか?上の比較を見れば、個人事業主の時に比べて、兄さんの収入が減っていることは分かって頂けると思います。
個人事業主の時は、売上から経費を除いたお金を兄さんの収入とする事ができましたが、法人成りした後は、”売上から経費を引き、さらに従業員に支払うお金を引き、そして、法人にお金を残し、最後に残った分が兄さんの収入になる”という風になったのです。
従業員に的確な指示を出し、売上を拡大させられれば、経営者である兄さんの収入も増えるのでしょうが、それでも、個人事業主の時のような収入を兄さんが得れるようになるのは当分先になると思います。法人成りした後のお金に関してはこんな感じです。
続いて、『あまり仕事をしなくても多くの収入が貰える』に関してですが、こんな事はありません。実際、日曜日である今日、従業員は休んでいますが、兄さんはこうやって朝から起きて日記を書いたり、サイト作成をしたりしています。休日だろうが営業時間外であろうが、兄さんは仕事をしています。社長は休みなしです(;^_^A。
社長があまり仕事をしなくても良い会社なんていうのは、社長以外に余程優秀な従業員がいるところを除いて、ないのではないでしょうか。金持ち父さん貧乏父さんのように不労所得で生活する事を目標としている兄さんですが、いつの間にか、どちらかと言うと貧乏父さんの方に向かっているように思えますf(^_^;。
まだまだ小さな会社ではありますが、会社経営というのは本当に大変です。兄さんのようにネットで稼いで、既に今の時点で、有限会社設立に必要な資本金300万円を準備できる方はいらっしゃると思います。
個人事業主→法人にする場合には、本当に法人にする必要があるのかをよく考え、また、税理士などの専門家に相談をして、十分に検討してから行動に移ることをお勧めします。
会社経営者(社長)ということで、世間からの信用力は上がりますが、個人事業主の時よりも、様々な責任や煩雑な作業が発生します。自由を求めるのであれば、個人事業主(自営業)としてネットで稼いでいく方が良いのかもしれませんね。
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