お父さんへ
資格の勉強や飛行機代が往復50,000円近くかかる事などがあり、なかなか家に帰ってこれませんが、お元気でしょうか?今日、こうやって手紙を書いているのは、お父さんが借りている借金の事と、○○家(兄さんの家)の今後について、兄さんなりにイロイロと考えてみた事や、調べてみた事があり、それをお父さんに伝えようと思ったのが理由です。
まず結論を言ってしまうと、お父さんの借金を返すのはもう無理です。お父さんは、今現在(2002/08/01)、○○家にいくらの借金があるのかご存知でしょうか?現実を話すと、今、お父さん、お母さん、兄さん、妹、家族4人全員に借金がある状態なのです。下にその総額を記します。
名前 |
返済する所 |
借金総額 |
月々の返済額 |
年数 |
お父さん |
消費者金融+銀行 |
4,000,000円 |
−− |
−− |
お母さん |
○○生命 |
500,000円 |
−− |
−− |
兄さん |
日本育英会 |
3,018,568円 |
16,796円 |
15年 |
妹 |
日本育英会 |
1,000,000円 |
−− |
−− |
○○家借金総額 |
8,518,568円 |
−− |
−− |
上に示した通り、現在○○家には『8,518,568円』の借金があるのです。今までに数回、兄さんや妹の学費積立を崩したりして、家族全員でお父さんの消費者金融への借金を返しました。そして、お父さん借金は『0円』に戻りました。もしかすると、お父さんは、そこで安心したのかもしれませんね。
しかし、違うのです。その返した分の借金は、お母さん、兄さん、妹がそのまま肩代わりしている状態なのです。上のお母さん、兄さん、妹、三人の借金総額を足してみて下さい。合計で『約4,500,000円』になります。お父さんはこの金額を見て何か感じませんか?
そうです。これは、お父さんが消費者金融へした2度の借金を、家族で返した金額とほぼ同じです。お父さんの2度の消費者金融への借金は『0円』になった訳ではなく、お母さん、兄さん、妹にそのまま残っているのです。
今回お父さんの借金を返すとなるとどうなるのかも、一緒に考えてみました。その結果ですが、今回も同じです。お父さんの4,000,000円の借金を返した場合、その金額をそのまま、お母さん、兄さん、妹で背負う事になります。まず、兄さんの場合で言うと、お父さんの借金を返すとなると、今の奨学金の額では大学に通えなくなります。だから、今借りている金額の倍、つまり、『月100,000円』を借りないといけなくなります。
卒業まで、残り1年7ヶ月(19ヶ月)あります。これで月100,000円借りたとすると、
100,000円×19ヶ月=1,900,000円
という額になります。これだけの借金+利子を兄さんが返すことになるのです。日本育英会に返済しないといけない額も、さっき示した3,018,568円から、6,000,000円以上になり、借金の総額は一気に倍以上に跳ね上がります。
お父さんもご存知の通り、今(2002/08)は給料は上がらないし、ボーナスも出ない会社が多い状態です。そんな世の中の状態の時に、兄さんが社会に出て行き、6,000,000円以上の借金を返していくことができるでしょうか?自分で思うのですが、この状態に陥ったら、おそらく俺は『自己破産』しないといけなくなると思います。
今話したとおり、兄さんだけでこんな状態になります。しかし、今回のお父さんの借金を返した場合の被害は、兄さんだけでは済みません。お母さんも妹も、兄さんと同じように苦しくなるでしょう。
今までお父さんを助けました。そして、今回も大好きなお父さんのために、家族みんなで借金を返す道を考えました。でも、もう無理なのです。今回の借金を返すとなると、○○家は崩壊します。兄さんが一番確率が高いと思いますが、お父さんの借金を返した場合、お母さん、兄さん、妹の三人の内の誰かが、いづれ『自己破産』しないといけなくなります。
長い文章になってしまいましたが、お父さんを助ける道、○○家が家族四人で楽しく生活していける残された道はただ一つです。それは、『お父さんに自己破産してもらい、借金を0円にする』しか方法がありません。
これをやらないと、○○家は崩壊してしまいます。この方法が家族4人で生活していける最後の、唯一の手段なのです。自己破産するためのサポートは、兄さんや妹が一生懸命にやります。お父さんの助けられるように努力します。だから、俺と妹に協力して下さい。兄さんのお父さんは、この世界でたった一人です。他の人がどう言おうとも、兄さんはお父さんを信じています。お酒やタバコは控えめにして、お体にはくれぐれもお気をつけ下さい。
名古屋よりお父さんへ 兄さん
金持ち兄さんの自己紹介 10 へ続く…
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